火星は蟹座でフォールという最も低い品位(エッセンシャル・ディグニティー)になりますが、6月11日に蟹座から抜けて、火のエレメントの獅子座に入ります。
火星は、4月23日に蟹座入りしたので、およそ2か月間蟹座に滞在していました。
火星の獅子座滞在は、6月11日から7月30日までになります。
では、火星の獅子座イングレス図を見てみましょう。
(2021年6月11日 22時33分 東京・プラシーダス)
作成:Star Navigator | ARI 占星学総合研究所
アセンダント(ASC)は、水瓶座20度(MC射手座5度)
チャートルーラーは天王星で、牡牛座13度にあります。
1室に木星と海王星があります。蟹座にある月と金星がOOB天体になっています。
ファイナル・ディスポジターを見てみると、蟹座月(5星)、双子座水星(3星)、魚座海王星(2星)と三つのディスポジターがあります。
ディスポジターは次のようになっています。
前回の記事でも書いたのですが、「山羊座冥王星ー水瓶座土星ー牡牛座天王星ー金星」という大きな星の流れがあり、しばらくは金星がディスポジターを決めるカギになる星になります。
金星が獅子座に入ると、流れは太陽に集まってくることになります。
水のエレメントが目立つホロスコープ
ホロスコープの中心になっているのは、1室にある木星、海王星、OOB天体になっている月、金星がホロスコープで、獅子座にイングレスした火星を含む星の列、逆行中の水星、双子座の太陽は、傍流になりそうです。
1室にある木星、海王星はどちらもオウンサインの魚座にある星で、魚座1室を強調しているように見えますが、火星がイングレスした獅子座は、魚座からみてインコンジャクトの位置にあり、木星、海王星、月、金星という流れとは違う流れだといえます。
このホロスコープで強調されているのは、1室魚座、蟹座月という水のエレメントのサインであるといえるでしょう。
また、キーになっている金星も蟹座に滞在していますし、金星は魚座でエグザルテーションになります。
火・風のエレメントの軸は、太陽・水星・火星という内側の星であるのに対して、水・土のエレメントの軸は、金星、月、海王星、木星、天王星など大きい星が多い印象です。
火・風と水・土の軸のあるアスペクト
アスペクトを見てみると、太陽ー水星ー火星という火・風のエレメントと、月、木星などの水のエレメントの軸がさらにあることがわかります。
双子座水星を中心とした軸では、太陽・水星はコンジャンクション、ASCとトラインの関係になっています。
一方で、月・木星はトラインですが、月とMC(射手座5度)はインコンジャクト、木星とMCはスクエアです。
MCは社会的な到達点を示すとされていますが、陰陽でいうと陽のほうになると思います。月、木星、海王星などの水や土のエレメントの星々と太陽、水星、火星、ASC、MCなどの火と風のエレメントの星が完全に分離して、対立、衝突するようなイメージももてます。
火星が蟹座にイングレスしたときのホロスコープを見てみると、火星がOOB天体になっていたことがわかります。
私はその時のホロスコープの感想で、火星がフォールの蟹座に入りながら、OOB天体になっているところを「チグハグな感じ」と表現したのですが、今回の火星の獅子座イングレスも、「大きな流れに沿っていない感じ」「場違いな感じ」と表現したいと思います。
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