クロノスとカイロス

西洋占星術のホロスコープ読みを中心とした占いのブログ

【西洋占星術】エッセンシャル・ディグニティー(品位)

伝統占星術のエッセンシャル・ディグニティーについてまとめてみました。

 

▽ ディグニティー(品位)とは

 

品位  (dignity) ディグニティ。格式と訳された例もある。
 
惑星がサインの中にある場合、惑星とサインとの相性によって
居心地の良い場所と居心地の悪い場所があり、
居心地の悪い場所ではその力を十分に出すことができない。
この程度を品位という。

ホロスコープの中の各天体について品位を計算することができ、
品位の最も良い天体はそのホロスコープを読み解く鍵になる。
出典 占星術用語事典

 

品位には基幹品位(Essential Dignity)と
流動品位(Accidental Dignity)とがある。
出典 占星術用語事典

 

基幹品位を形成するのは、その天体の居場所(house),
エレメントの支配(lord)のほか、高揚(exaltation)・
障害(detriment)・下降(fall)などの状況である。
 
基幹品位を持たない位置にある天体は
放浪(peregrine)しているという。
出典 占星術用語事典

 

占星術用語事典

 

品位(ディグニティ)

 

エッセンシャル・ディグニティー

 

▽ 居所(domicile, house)

 

▷ドミサイル 本来の場所 

支配星にあるので天体にとっては「HOME」のような場所
古い時代には発見されていなかったトランスサタニアンも入れてみても良いと思います
「自分の家はやっぱ落ち着くわ〜 のびのび〜」

牡羊座:火星
牡牛座:金星
双子座:水星
蟹座:月
獅子座:太陽
乙女座:水星
天秤座:金星
蠍座冥王星・火星
射手座:木星
山羊座土星
水瓶座天王星土星
魚座海王星木星
出典 エッセンシャル・ディグニティとアクシデンタル・ディグニティ | ゆらひらり占星術

 

エッセンシャル・ディグニティとアクシデンタル・ディグニティ | ゆらひらり占星術

 

▽ 高揚(exaltation)

 

牡羊座:太陽
牡牛座:月
双子座:ドラゴンヘッド (ノースノード)
蟹座:木星
獅子座:冥王星
乙女座:水星
天秤座:土星
蠍座天王星
射手座:ドラゴンテイル (サウスノード)
山羊座:火星
水瓶座海王星
魚座:金星
出典 エッセンシャル・ディグニティとアクシデンタル・ディグニティ | ゆらひらり占星術

 

スーパー・イグザルテーション・ディグリー
(Super Exaltation Degree):超イグザルテーションな度数
【超イグザルテーションな度数と天体】
牡羊座 19度:☉太陽
♉牡牛座  3度:月
♊双子座:なし
♋蟹座  15度:♃木星
♌獅子座:なし
♍乙女座 15度:☿水星
♎天秤座 21度:♄土星
蠍座 :なし
♐射手座:なし
山羊座 28度:♂火星
水瓶座:なし
魚座  27度:♀金星
出典 良いエッセンシャル・ディグニティ | ホラリー占星術の占い方

 

良いエッセンシャル・ディグニティ | ホラリー占星術の占い方

 

▽ 支配 (trigon lord)

 

支配(trigon lord)は、
各々のサインが属するエレメント(火水風地)
に対応して定まるものである。
出典 品位(ディグニティ)

 

このトリプリシティはエレメント
(elements:元素 → 火地風水)
と関係が深いエッセンシャル・ディグニティです。

そのため、エレメントを頭に入れて覚えます。

エレメント:昼  夜
【火】  :☉太陽 ♃木星
【地】  :♀金星 月
【風】  :♄土星 ☿水星
【水】  :♂火星 ♂火星
出典 良いエッセンシャル・ディグニティ | ホラリー占星術の占い方

 

西洋占星術 - 上達をサポートする古典的な占星術を伝えるスクール

 

▽ 面(フェイス:face)

 

面(face)とはいわゆる[デーカン]で、
サインを10度ずつ3分割したものである。
各々の領域の[支配星]が定まっている。
出典 品位(ディグニティ)

 

デーカン-decan

 

▽ 境界(ターム:Term)

 

境界(boundary)はサインを5分割したものである。
分割の仕方が極めて不規則だが、
昔からこういうことになっている(異説もある)。

上記の分割はプトレマイオスによるものである。
星の配置はサインの先頭のほうにエレメントの支配星、
高揚の星、居所にしている星などが来て、
最後の境界はかならず火星か土星のマレフィックで締められている。
出典 品位(ディグニティ)

 

ネイタル占星術へ進んだとき、ターム(Term:壁、境界)は頻出(ひんしゅつ)します。
タームは「運勢の変化のタイミングの予測」で絶対に必要な道具になるのです。
出典 良いエッセンシャル・ディグニティ | ホラリー占星術の占い方

 

▽ 障害(detriment)

 

▷デトリメント 障害
オポジションにあるサインのルーラー

牡羊座:金星 ⇦天秤座の支配星
牡牛座:冥王星(火星)
双子座:木星
蟹座:土星
獅子座:天王星土星
乙女座:海王星木星
天秤座:火星
蠍座:金星
射手座:水星
山羊座:月
水瓶座:太陽
魚座:水星
出典 エッセンシャル・ディグニティとアクシデンタル・ディグニティ | ゆらひらり占星術

 

▽ 下降(fall)

 

▷フォール 下降
こちらはエグザルテーションの真逆の意味となります

牡羊座土星
牡牛座:天王星
双子座:ドラゴンテイル(サウスノード)
蟹座:火星
獅子座:冥王星
乙女座:金星
天秤座:太陽
蠍座:月
射手座:ドラゴンヘッド(ノースノード)
山羊座木星海王星
水瓶座:なし
魚座:水星
出典 エッセンシャル・ディグニティとアクシデンタル・ディグニティ | ゆらひらり占星術

 

▽ 旅行者、放浪者、巡礼者(Peregrine:ペリグリン)

 

惑星が一切のディグニティーを持っていない状況です。デトリメントでもフォールでも無い状況にさらされています。
出典 西洋占星術 - 上達をサポートする古典的な占星術を伝えるスクール

 

ペレグリン(Peregrine)
エッセンシャルディグニティを持たない天体のこと。
出典 スターメディア 占星術簡単用語集

 

スターメディア 占星術簡単用語集

 

Peregrine とは、或る星がその度数に居るときに、
その星が支配している要素がどれも持っていない度数にあるときを称します。

・・・先の蟹座22度の場合は、月・木星・火星・金星にとっては
ディグニティ(品位)を持っている場所になりますが、
それ以外の太陽・水星・土星がPeregrineとなります。

厳密には、蟹座は土星のディビリティ(凶要素)があるので、
土星は良い位置ではないけど、無品位のPeregrineにはならないと
する場合もあります。

このPeregrineという場合は、流浪する、関係を持たない、
支配が及ばない、などいう意味合いがあるとされ、
効力として弱い意味合い・敵意の無い悪質さという意味になります。

ホラリーなどでは そのまま 旅行者・流浪者・盗人・知らない人
などの表示になります。
出典 勝手な用語定義は撤回すべき ~ Noel Tyl ’Peregrine’ ~ - 星の女神に惹かれた鴉

 

勝手な用語定義は撤回すべき ~ Noel Tyl ’Peregrine’ ~ - 星の女神に惹かれた鴉

 

ペレグリン

この他に、惑星にはペレグリンという状態に置かれる事があります。それは、その当該の惑星が、サインでなく、イグザルテーションでなく、トリプリシティーでなく、タームでもなく、フェースでもなく、デトリメントや、フォールでも無い時に巡礼者に喩えられる状態に至ります。
出典 西洋占星術用語|ディグニティー - 上達をサポートする古典的な占星術を伝えるスクール

 

西洋占星術用語|ディグニティー - 上達をサポートする古典的な占星術を伝えるスクール

 

ペレグリン(Peregrine)」という単語が「横切る、通り抜ける、境界を越える(across, through, or beyond the border)」という意味のラテン語から来ていることは 周知の事実です。私たちが使う「pilgrim(巡礼者)」も、ラテン語の「peregrinus」の変形である「pelegrinus」から派生しています。ペレグリンは、相容れない異国のものという意味合いを有します。
出典 ペレグリンのさらなる重要性(How Peregrination becomes important)

 

ペレグリンのさらなる重要性(How Peregrination becomes important)