クロノスとカイロス

西洋占星術のホロスコープ読みを中心とした占いのブログ

2021年2月27日 乙女座満月のホロスコープ

水瓶座ステリウムと水瓶座・牡牛座スクエア

2月の星の動きでは、水瓶座ステリウムの形成が一番の注目点です。
もう一度、水瓶座ステリウムの流れをまとめておきましょう。 

1月 8日 水星が水瓶座入り(3星)
1月20日 太陽が水瓶座入り(4星)
2月 1日 金星が水瓶座入り(5星)
2月18日 太陽が魚座入り(4星)
2月25日 金星が魚座入り(3星)
3月16日 水星が魚座入り(2星)
(星の数のうち、動きが速い月は入れていません)

 

この水瓶座ステリウムとともに注目されるのが、牡牛座と水瓶座ステリウムのスクエア形成です。
牡牛座火星・天王星水瓶座ステリウムを形成する星のスクエアをまとめたものも見ておきましょう。

1月 7日 火星 牡牛座入り
1月 9日 牡牛座 火星・水瓶座 水星(順行)スクエア
1月12日 牡牛座 天王星水瓶座 水星 スクエア
1月13日 牡牛座 火星・水瓶座 土星 スクエア
1月14日 天王星 順行開始
1月18日 牡牛座 天王星水瓶座 木星 スクエア
1月21日 牡牛座 火星・天王星コンジャンクション
1月23日 牡牛座 火星・水瓶座 木星 スクエア
1月26日 牡牛座 天王星水瓶座 太陽 スクエア
2月 1日 牡牛座 火星・水瓶座 太陽 スクエア
2月 7日 牡牛座 天王星水瓶座 金星 スクエア
2月10日 牡牛座 火星・水瓶座 水星(逆行) 2回目・スクエア
2月18日 牡牛座 天王星水瓶座 土星 スクエア
2月20日 牡牛座 火星・水瓶座 金星 スクエア

  

こういう感じで、1月中旬から2月にかけて、水瓶座ステリウムの形成とともに、牡牛座火星・天王星のスクエアが形成されていきます。

 

水瓶座ステリウムに月が入ってくる
2月10日 10時20分 ~ 12日 16時23分
は、星の数が6つとなり、星の数が最大になります。 

その後、2月18日の早朝に土星天王星のスクエアが形成され、夕方に太陽が魚座に抜けていきます。なので、水瓶座ステリウムの力がもっとも強くなるのは2月の中旬ぐらいになりそうです。

 

2月27日には、太陽、金星が魚座に移動しているため、水瓶座ステリウムを形成している星は、水星、木星土星の3つの星になります。
火星も牡牛座の最終度数に移動していき、水瓶座と牡牛座のスクエア形成もピークを越します。

 

2021年2月27日17時17分 乙女座満月

2月27日の満月のホロスコープ(東京・プラシーダス)を見てみましょう。

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ホロスコープ作成:Star Navigator | ARI 占星学総合研究所

※角度の「分」の部分は10進法で表示されています。

 

満月の位置は乙女座9度。対向の太陽は魚座9度です。
アセンダント(ASC)は乙女座6度。チャートルーラーは水星で水瓶座14度です。
1室には月があり、OOB天体はありません。

 

バケット型のホロスコープ

このホロスコープの特徴のひとつは、星の配置のばらつきかもしれません。
いわゆる「バケット」といわれる形になっています。
小惑星とドラゴンポイントを除いたホロスコープを見てみると、よくわかります。

 

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月以外の星は、全部西半球にあって、月だけが東半球にある形です。
このバケット型(バケット:バケツ)では、月はバケットのハンドルの位置(持つ部分)にあって、その星が重要とされています。
このように、一つの星だけがほかの星と違った場所にある場合や、エレメントが一つだけ違うとか、その星だけの特有な特徴ある場合を、「シングルトン」と呼ぶようです。

ちなみに、このホロスコープの特徴としては、「火のエレメントに星がないこと」も挙げられます。

 

ファイナル・ディスポジターを見てみると、海王星魚座21度)になっています。
ファイナル・ディスポジターの去年からの流れで見ていくと
山羊座土星水瓶座金星・牡牛座天王星ミューチュアル・レセプション→魚座海王星
というふうになっています。
 

このホロスコープで最も目立つ星は、1室にあって、バケットのハンドルになっている月といえるでしょう。 

小惑星付きのホロスコープで見てみると、乙女座8度の月に対して、水瓶座9度の土星牡羊座8度の小惑星カイロンがあり、いわゆるヨッド(神の指)と言われる形にもなっています。 

ヨッドの解説は以下のサイトが詳しいです。

神の指YODはセクスタイルとインコンジャクトの複合アスペクト | ルルシャン占星術

 

乙女座は視覚を司ることになっているのですが、乙女座満月なので、視覚的な形に特徴があるのかもしれません。

 

アスペクト

太陽のアスペクトを見てみると、アセンダント(ASC)とオポジション(180度・オーブ3度)、牡牛座天王星セクスタイル(60度、オーブ1度)、水瓶座土星セミセクスタイル(30度、オーブなし)になっています。
ホロスコープの星がディセンダント(DSC)側に集まっていますが、その代表的な位置にあるといえます。 

月を見てみると、アセンダント(ASC)とコンジャンクション(0度)、土星、カイロンとそれぞれインコンジャクト(150度、オーブ1度となし)で、ヨッド。牡牛座天王星はトラインで、太陽と月のオポジションの調停の位置にあります。

 

チャートルーラーの水星は目立ったアスペクトはなさそうです。

アスペクトの特徴としては、アセンダント天王星が太陽・月ととる角度かもしれません。

 

サビアン・シンボル

次に、このホロスコープで最も目立っている乙女座9度の月のサビアン・シンボルを見てみましょう。

月・乙女座9度「未来派の絵を描く男」

sutakuro.com

 

ムーン・フェーズの考え方で行くと、満月は、何かが満ちるタイミングであり、次のステップへの移行を意識する時期ということになります。
未来派の絵」は、おそらく将来像を表していて、次のステップについてあれこれ考えながら描いているというイメージができます。 

月は、内的な感情を示していて、それがアセンダントにあって、他の星をまとめるハンドルの位置にあるということを考えると、これは「個人的な感情、意識」が流れを形成するイメージができます。しかし、固定宮と柔軟宮に集まっているところをみると、まだ何かが始まるタイミングではないことがわかります。

アスペクトで見ると、月とアセンダントコンジャンクションは、「自己イメージの刷新」、太陽と月に対する天王星の調停は、「個人の感情や意識が変化と親和的」と読むこともできます。

固定宮から柔軟宮に移っていく星(水瓶座から魚座、牡牛座から双子座)があって、しかも個人的なことを意味する火星より内側の惑星であることから、社会全体が変化していこうとしているのではなく、個人の感情や意識が変わり始めることが、社会の変化の先導となるイメージもできます。

また、火のエレメントがなく、太陽と月はそれぞれ水、土にあって、ファイナル・ディスポジターも水にあることから、女性宮に星が多いことがわかります。

これは受動的であることを示しています。 

星の動きのながれから解釈すると、水瓶座ステリウムと牡牛座・水瓶座スクエアの形成という大きく厳しい変化があって、それを受容する形で、個人の感情や意識が変化しはじめ、次のステップへの移行を準備し始める」というようなイメージができます。

  

これまでの流れ

9/22 秋分 心を開放する

10/17 天秤座新月 目に見えないもの(幻想的、霊的、スピリチュアルなもの、無意識)、救済
10/31 牡牛座満月 目に見えない力が逸脱したものを引き寄せ、常識の枠を超えていく
11/15 蠍座新月 調整が終了する。我が道を行く(常識を超える)、目に見えない世界の力が現実世界に降りてくる
11/30 双子座満月 目に見えない世界の力が現実世界に降りてくる
12/15 射手座新月 目に見えない世界に関する秘密の知識。山羊座的な価値観(組織、社会)の取捨選択
12/30 蟹座満月 予定調和。シンクロニティー。意味を与えるものと与えられるもの
1/13 山羊座新月 本格的な変化の始まり
1/29 獅子座満月 役割を演じるのをやめる。救いや潤いの想像上の作用。
2/12 天秤座新月 本格的な変革の時
2/27 乙女座満月 変化を受容し、未来を意識した個人の意識から変革が始まる

 

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