クロノスとカイロス

西洋占星術のホロスコープ読みを中心とした占いのブログ

2021年3月29日 天秤座9度・満月

ここまでの流れ

2020年は、山羊座ステリウム(木星土星冥王星)の年でした。
2020年12月下旬に、木星土星水瓶座に移動し、12月22日はグレート・コンジャンクションを形成。

2021年に入ってからは、2月に水瓶座ステリウムが形成され、牡牛座の火星と天王星とスクエアを形成しました。
2月12日には、水瓶座に6星が集中する中での、水瓶座24度の満月。
2月18日に、土星天王星がスクエアを形成したのち、太陽が魚座に移動しました。
2月下旬から3月上旬にかけて、金星が魚座に、火星が双子座に移動し、水瓶座ステリウムが徐々に解かれていく流れに。

3月に入ってからは、16日に水星が魚座に入り、20日に春分(太陽が牡羊座入り)、その翌日(3月21日)に金星が牡羊座に入る、という新しい流れになってきています。

 

3月29日 天秤座満月

では、3月29日満月のホロスコープ(東京・プラシーダス)を見てみましょう!

f:id:kondatetanaka:20210219111442p:plain

ASCは水瓶座27度。
チャートルーラーは天王星で、牡牛座9度です。
ファイナル・ディスポジターは魚座22度の海王星です。

1室には、水星、海王星、太陽、金星があります。
火星が赤緯24度で、OOBになっています。

このホロスコープの第一印象として私が思ったのは、「コンジャンクションが多いな」ということでした。
OOBになっている火星とドラゴンヘッドがIC(双子座10度)近辺で重なっています。
また、太陽と金星とカイロンが正確にコンジャンクション、しかも1室。
水星と海王星もオーブ2度でコンジャンクション、これも1室にあります。
OOBや1室にある力が強い天体がコンジャンクションになっているのが、特徴かもしれません。

また、バケット型のホロスコープ(一部分に星が集中し、一つだけ別の場所にある)になっていて、全体を先導する星は、月になっています。


品位を見てみると

太陽は牡羊座でエグザルテーション
水星は魚座でデトリメント、フォール
金星は牡羊座でフォール
土星水瓶座でドミサイル
海王星魚座でドミサイル
になっています。

 

f:id:kondatetanaka:20210220101032j:plain

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

 

次にアスペクトを見てみましょう。

太陽のアスペクト

まず、満月なので、太陽(牡羊座9度)と月はオポジションになります。
太陽、金星、カイロンが、牡羊座9度でコンジャンクション(0度)になっています。
牡牛座9度の天王星セミセクスタイル(30度)になっています。
MC(射手座10度)とトライン(120度)になっています。

 

月のアスペクト

月(天秤座9度)は、太陽・金星・カイロンとオポジション(180度)になっています。
MC(射手座10度)とはセクスタイル(60度・オーブ1度)になります。

 

チャートルーラー(天王星)のアスペクト

天王星(牡牛座9度)は、MC(射手座10度)とインコンジャクト(150度)
月(天秤座9度)とも、インコンジャクト(150度)になります。
太陽・金星・カイロン(牡羊座9度)とは、セミセクスタイル(30度)

ASCのアスペクト

アセンダント(ASC)は目立ったアスペクトはありません。

 

f:id:kondatetanaka:20210220102403j:plain

SNiesによるPixabayからの画像

 

サビアンシンボル

月・天秤座9度「アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠」

sutakuro.com

この度数は、過去の歴史に学ぶ、という意味のある度数です。
聖書には、「太陽の下に新しきものなし」(There is nothing new under the sun.)(伝道の書1-9)という言葉があります。
現在のような状況は、今生きている人の中で経験した人はいませんが、人類という歴史でみると、経験していることではあります。
その歴史を紐解くことは、重要なことといえるでしょう。
また、サビサンシンボルでは、「3人の巨匠」になっています。
これは3人の巨匠のからそれぞれ学ぶ、というようにも解釈できます。
3という数字は、1(能動)、2(受動)、3(1-2を統合)と解釈される数字です。様々な意見を比較検討して、自分の意見として統合していく必要性を強調しているとも読めます

 

① バケット型のホロスコープで、先導する星が月(満月)

ホロスコープは、星が山羊座冥王星から双子座火星の5つのサインに9個の星が集まっていますが、一つだけ天秤座の月(満月)だけが、反対側にあります。
このようなホロスコープの形は「バケット型」と言われています。このような、一つだけ別の場所にある星は、シングルトンと呼ばれ、解釈の際には大事な星になります。

今回も、満月がシングルトンの位置にあり、バケット型のホロスコープを先導すると読めます。
また、そのサビアンシンボルが「3人の巨匠」というサビアンシンボルです。「過去の歴史に学び、先導される」という意味に解釈できます。

 

② 水星と海王星が、1室でコンジャンクション

海王星魚座でドミサイル)と水星(魚座でデトリメント・フォール)がオーブ2度でコンジャンクションになっています。
サインの力が最も強いとされる20度~24度の場所で、品位の高い海王星と品位が低い海王星が重なることから、魚座海王星のパワーが、水星の力より圧倒的に強いという印象です。
「知性やコミュニケーションが、集団的な感情、集合的無意識に飲み込まれる」というようなイメージを持ちました。

 

③ 太陽・金星・カイロンが、1室でコンジャンクション

海王星と水星ほどの差はありませんが、牡羊座でも、品位の高い太陽が、品位の低い金星が重なります。また、そこで、「癒し」を意味するカイロンも同時に重なります。
満月の反対側で、この3つの星が重なります。
太陽と金星のコンジャンクションは伝統的には、「結婚のコンビネーション」と言われています。(鏡リュウジ占星術の教科書3より)
太陽は「自己、セルフ」を表していて、金星は「美、快適さ」、カイロンは「癒し」を表しています。
ケイロンが重なっていることから、「結婚」「幸福」という意味よりは、「セルフに対する女性的な癒し」というイメージが持てます。

 

④ OOBの火星が、ドラゴンヘッドとIC付近でコンジャンクション

 OOBである火星が双子座15度にあり、ドラゴンヘッドが双子座12度にあり、オーブ3度でコンジャンクションです。ICは双子座10度です。
火星とドラゴンヘッドコンジャンクションは、「共通の目的を持つ人と連携する」という意味に解釈されます。
IC(天底)に星があることから、「共通の目的を持った人が集まり始める」と読めます。

 

f:id:kondatetanaka:20210220105843j:plain

janeb13によるPixabayからの画像