風山漸
順序を踏んで進む
山の上に高く木がそびえ、雁が水辺を静かに舞う。山上の木は少しずつ伸びる。水が大地をしみわたるように、ゆっくりと誇り高く進もう
雷沢帰妹
不幸な結婚をする
湖上に雷鳴がとどろけば、水面は荒れて暗く波立ち、稲妻が水にきらめく。陰と陽とは相交わり、小さな娘が嫁に行く
雷火豊
盛運が極まる
稲妻が一瞬きらめていて、雷鳴と共に襲う時には空中に火が散り、エネルギーが満ち溢れる。明確な決断を下す時だ。
火山旅
異邦を旅する
はるかかなたの山々に、遠く近く燃え上がる火が見える。旅人は山焼きの火のように風にまかせて異邦を行く。一人で生きる寂しさに耐えよう。
巽為風
風に従って進む
星が心に染み入るように、大木が大地に根を張るように、柔軟な態度と優しい思いは、心の隅々にまで入り込み、宇宙の秩序を人々に伝える
兌為沢
喜びを分かち合う
心に疑いを持たないものは澄んだ湖のように美しい。かわいい娘は恐れをしらず、友と親しみ言葉を交わす。明るい心から、喜びが生まれる。
風水渙
散ったものを集める
冷たい水面に春風が吹き、張りつめた氷がとけて四方に散る風が吹いて水路が開くように、かたくなな態度を改めて心を開き招こう
水沢節
節度をもって生きる
湖の水があふれて草木が沈み、底なし沼のように岸辺も明らかではない。ものごとにはそれぞれのきまりがある。限度を超えれば危険が迫る。
風沢中孚
まごころを知る
湖上に船を浮かべれば、そよ風を受けて流れるように進む。無心に心を開き風に任せれば、宇宙の果てまでいきつける。人の生きる道は尽きることがない
雷山小過
行き過ぎを慎む
山の上に雷鳴がとどろき、あたりにこだましてひびきわたる。天のお告げを身を低くして聞く。すべての行為を慎む時だが、慎みすぎて消極的であってはいけない。
水火既済
完成して進展せず
火と水が交わって、混沌のなかから秩序が生まれる。造化の神の仕事が終わり、すべてが完成した時こそ気を許さずに自分を守ろう。