火山蹇
一歩退くとき
暗い淵が前をさえぎり、後には険しい山がそびえている。どちらを向いても進めない。この辺で一歩退き、自分の心を見つめる時だ。心の中は明るい。
雷水解
問題が解決する
土砂降りの雨が降り、雷鳴が鳴り響く時は家に帰って、一休みしよう。雨は張りつめた気分をといてくれる。しみじみと雨だれの音を聞く時だ。
山沢損
無心の境地にちかづく
静かな湖面から霧がたちのぼり、山の姿が見え隠れする。湖が霧を生み、自分を棄てて山を育て、木々を茂らす。損することは美しいことだ。
風雷益
人のために尽くす
風が吹き荒れ、雷鳴がとどろく。壮大な大自然の驚異の光景だ。畏敬の念とともに戦慄が走る。小さな小舟が嵐の中で揺れれている。慎重に自分を反省しながら進もう
沢天夬
裁きの時がくる
湖の水が天まで昇る。ものずごい土砂降り、ダムが決壊して、土や砂が天から降ってくる。裁きの時は近い。
天風姤
ふとした出逢い
天の下で風が渦巻き、明るい日差しに陰りが生まれる。一人の女が男たちと出会って争いを巻き起こす。つまらないものにかかわらないことだ。
沢地萃
人の心が集まる
湖が水であふれて草木を沈め、川に流れて洪水となる。情熱があふれれば混乱が起こる。大事を成就させるために心を一つに集めよう。
地風升
昇り進む
大地から水を吸い上げて、種から芽が生じ木が育つ。人の一生も木のように大地に根ざし、毎日の生活の中で少しずつ可能性を開くのだ。
沢水困
苦しい道を行く
水が引いて湖の底が干上がり、灰色の風景がどこまでも続く。希望は枯れて方策もつきる。進もうにも力が出ない。身をしてて努力するのみ
水風井
人の心をうるおす
井戸の水を汲み上げるように、水は水を吸い上げて枝を茂らす。井戸は貴重な生命の水の源だが、下に落ち込むと恐ろしい
沢火革
革命を行う
湖の底に火が見える。澄み渡る水をとおして、きらめく炎が燃えている。水と火が争って大きな変化が起こるだろう。
火風鼎
ものごとが成就する
木を積んで火を燃やす。鼎の中で煮えているものは神への供物と聖人への捧げものだ。硬いものは柔らかくなり、鉛は金に変わってものごとが完成する。
震為雷
大地が揺れる
大地が揺れ動き天に光が走る。地震か雷か。いや竜が舞い昇るのだ。地底に潜む竜が天上を駆ける時、人々は恐れ、自らを省みる。
艮為山
動きを止める
険阻な山または山の間では、人は静かに止まって、瞑想にふける。天地の動きを心に感じ、進むべき時に進み、止まるべき時には止まる。