クロノスとカイロス

西洋占星術のホロスコープ読みを中心とした占いのブログ

2021年3月4日 火星・双子座イングレスのホロスコープ

2月は、水瓶座ステリウムと、そのステリウムに対して、牡牛座火星と天王星がスクエアを形成する、という厳しい星の配置になっていました。
石井ゆかり先生の占いでは、おそらく「鉄火」「バキバキ」というワードが出てきそうな星の配置です。

特に、
2月12日に、水瓶座6星のステリウムと水瓶座新月
2月18日に、土星天王星がスクエアを形成
という動きは、水瓶座ステリウムと牡牛座火星・天王星のスクエアの動きの中でも、特徴的な星の配置になっていました。 

2月18日の夕方からは、
2月18日には、太陽が水瓶座魚座入り
2月25日には、金星も水瓶座魚座入り
という動きになり、少しずつ厳しい配置が緩んでいく流れになります。 

季節的にも、もっとも厳しい冬の寒さから、少しずつ春に向かっていくような流れになっていく感じがします。
水瓶座のステリウムに対してスクエアを形成していた火星も、3月4日に双子座に移動します。
それでは、ホロスコープを見てみましょう。

 

2021年3月4日12時29分 火星双子座イングレス図

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ホロスコープ作成:Star Navigator | ARI 占星学総合研究所

 

アセンダント(ASC)は、蟹座11度
チャート・ルーラーは月で、蠍座19度になります。
ファイナル・ディスポジターは、海王星で、魚座21度です。
1室に星はなく、OOB天体もありません。 

サインが全部、に関係しているのが特徴的です。
チャート・ルーラーは月、ファイナル・ディスポジターは海王星で、両方とも女性的な星(受動的という意味)です。

 

最近のホロスコープは、山羊座27度の冥王星から、火星までの間に入っているので、星の位置に偏りがありますね。 

社会的なことを意味する7室から12室の間に、月以外の星が入っている状態になっています。
月は、個人的なことを意味する場所に入っているので、シングルトンになっているといえます。

もっというと、7室から9室(社会的・自分以外)の間に、7つの星が集まっています。

星の位置と意味については、
1~6室(北半球)は、個人的な事柄を表す位置
7~12室(南半球)は、社会的なことを表す位置
10室~3室(東半球)は、自分が中心
4室~9室(西半球)は、自分以外が中心
とされています。

 

ここまで読んでいくと、「社会・自分以外・水のエレメント・女性的な星が支配」という共通点があります
自分から何かするわけではなく、流れに従う、受動的なイメージという特徴があります。

次に太陽、月、ASCのアスペクトを見ていきます。

 

太陽のアスペクト

太陽は魚座14度です。
最初私はアスペクトを探すのが苦手だったのですが、簡単なアスペクトの探し方としては、同じ14度近辺にある星を探すのがいいと思います。

72度(クインタイル・五芒星)とか135度(セスキ・コードレート)とかのマイナーアスペクトの星は探せませんが、メジャーアスペクトは、この方法で探せます。

 14度近辺を探していくと、まずドラゴンヘッド・ノード(双子座15度・射手座15度が見つかります。

オーブが1度で見つかるアスペクトはこのくらいですね。
ドラゴンポイントの軸と太陽がTスクエアの形になっています。
ドラゴンポイントは、インド占星術由来の考え方とされていて、羅睺星・羅睺星と言われています。

真言宗のお寺などに行くと、星の表が貼ってあって、運勢の一覧表になっているものがあるところがあります。

あと見つかるのは、水瓶座17度の水星、水瓶座18度の木星かもしれません。
水星は動きが速いので、もうすぐ水星と木星コンジャンクションになりそうです。
水星は、知性・コミュニケーション、木星は拡大を意味するので、知識やコミュニケーションの拡大を意味しています。

 

月のアスペクト

次の月のアスペクトです。月はチャート・ルーラーになっています。

月は蠍座19度にあります。
19度近辺にある星を探すと、まず、魚座21度(オーブ2度)の海王星が見つかるかもしれません。
同じ水のエレメントの星なので、月と海王星は120度(トライン)です。
同じエレメント同士は、トラインの関係になります。
個人の感情と、目に見えないもの(海王星)が親和的な状態にあることを示していそうです。

あと水瓶座17度(オーブ2度)水星と18度(オーブ1度)木星があります。
この二つの星とは、スクエア(90度)になっています。
知識・コミュニケーションの拡大(社会的・集団的な流れ)が個人的な感情と衝突するイメージかもしれません。

 

ASCのアスペクト

アセンダント(ASC)は、蟹座11度です。
アスペクトを探してみると、11度近辺にはあまり星がないですが、太陽(魚座14度・オーブ3度)、金星(魚座9度・オーブ2度)があります。
両方とも魚座の星なので、トラインの関係になります。

  

ここまででを見ていくと、
個人の感情感情に対して調和的な動き(海王星・水のエレメント)と、衝突的な動き(水星、木星・風のエレメント)があることがわかります。
「個人の感情、集合的な感情と知性・科学の対立」ともにも読めます。

 

サビアン・シンボル

次にサビアン・シンボルを見ていきましょう。 

月・蠍座19度「「聴いてはしゃべっているオウム」

チャート・ルーラーの月がある蠍座19度は、「聴いてはしゃべっているオウム」です。

sutakuro.com

 「しゃべっている」というのは、月とスクエアの関係にある水星のイメージがありますし、「聴いてはしゃべる」というのは、次々に入ってくる情報を話すという意味で、拡大を意味する「木星」のイメージとも言えます。
ただ、オウムのイメージとしては、知性や拡大というよりは、「ものまね」というイメージです。

ここからイメージすると、「本質的な知性や情報ではなく、ものまねのような知識を伝播させる」というイメージで、「それが感情を示す月と衝突している」とも解釈できるかもしれません。 

松村潔先生の「サビア占星術」では、この度数を「集団的な意思を鏡のように映す」と書いてありました。

愛蔵版 サビアン占星術 (エルブックス・シリーズ)

このホロスコープの場合、集団的な感情や集合的な無意識を示す海王星と月が親和的な位置にあるので、「集合的な感情が個人的な感情に伝播する」というイメージもできそうです。  

全体的に解釈すると、「社会の流れにあわせた受容的な動き」「知性や科学を絶対視することに対する集団・個人の感情的な違和感」という感じかもしれません。 

 

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Gerd AltmannによるPixabayからの画像