水星が2021年1月31日から逆行を開始します。
逆行期間は、1月31日から2月21日までになっています。
逆行の意味
水星逆行は、水星が司る部分（通信、コミュニケーション、近距離の移動）に障害が発生しやすいとされていますが、物事を振り返ってよく考えてみる、いったん立ち止まって慎重に考えてみるにはよい時期とされています。
ルル・ラブア「占星学」の惑星逆行に関する記述を見てみると、
逆行中の惑星は、順行中の惑星より効果が不安定になりますが、効果がまったくなくなってしまうわけではありません。しかし、惑星の影響力がストレートに表れにくくなります。
出典：占星学 新装版
と書いてありました。
逆行により、その惑星がつかさどる部分に障害が発生するという解釈、その惑星がつかさどる影響力が発揮されにくくなるという解釈などがあるようです。
物事はとらえようで、悪い面と良い面とだいたい二つの意味があります。
この水星逆行期間中の影響を受けそうな方
水星が支配する双子座や乙女座、水星が逆行する水瓶座、ハウスでいうと、３室、６室、１１室が関係してきそうです。
具体的には、
① 太陽、月、ＡＳＣが水星が支配する双子座、乙女座、水瓶座にある方
② 水瓶座の支配星である天王星が、双子座や乙女座、水瓶座にある方
③ 双子座、乙女座、水瓶座にステリウムがある方
④ ３室、６室、１１室にステリウムがある方
になりそうです。
２月２１日 水星が順行へ
この水星逆行が終わると、再度、全惑星順行の時期になります。
全惑星が順行する期間は、２月２２日から４月２６日までです。
シャドウ期間（水星が逆行していた区間：水瓶座26°29′～11°00′）を水星が抜けるのは、３月１４日になります。
２０２１年の惑星の動きと逆行スケジュール
水星が順行を開始する２月２２日９時４３分のホロスコープ（東京・プラシーダス）で見てましょう。
ホロスコープ作成：Star Navigator | ARI 占星学総合研究所
ＡＳＣは牡牛座１７度。
チャート・ルーラーは金星で、水瓶座２５度にあります。
１室には火星（牡羊座２４度）があります。ＯＯＢ惑星はありません。
ファイナル・ディスポジターを見てみると、水瓶座金星と牡牛座天王星のミューチュアル・レセプションになります。
このホロスコープで最も目立つ星は、チャート・ルーラーであり、ミューチュアル・レセプションを形成している金星といえるでしょう。
金星は、完成度数である２５度にあるところも印象的です。
ホロスコープの第一印象は、星の偏りだと思います。
１０室に４惑星と、MC近辺（ＭＣは山羊座３０度）に星が多い、という印象を持つと思います。１０室から１２室に７つの星が集まっています。
水瓶座ステリウムの完成と次のステップへの移行をしめしていると解釈することもできるかもしれません。
太陽のアスペクト
主要なアスペクトを見ていくと、太陽は魚座３度で目立ったアスペクトはないようです。
月のアスペクト
月は双子座１７度で、ドラゴンヘッドと０度（コンジャンクション・オーブ１度）になっています。
そのほかにも、
アセンダント（牡牛座１７度）と３０度（セミセクスタイル）
海王星（魚座２０度）と９０度（スクエア・オーブ３度）
木星（水瓶座１５度・オーブ２度）と１２０度（トライン・オーブ２度）
と月のアスペクトの多さが目立ちます。
小惑星ジュノー（射手座１９度）と１８０度（オポジション・オーブ２度）にもなっています。この小惑星ジュノーと月のオポジションは、ドラゴンポイントと重なっており、目立つ場所になるといえると思います。また、乙女座１８度に小惑星ヴェスタがあり、月とは９０度（スクエア・オーブ１度）になります。
ＡＳＣのアスペクト
ＡＳＣ（アセンダント）は牡牛座１７度です。
月と度数が同じなので、似たアスペクトになりますが、
月と３０度（セミセクスタイル）
海王星と６０度（セクスタイル・オーブ３度）
木星と９０度（スクエア・オーブ２度）
ドラゴンヘッドと３０度（セミセクスタイル・オーブ１度）
ドラゴンテイルと１５０度（インコンジャクト・オーブ１度）
になっています。
チャート・ルーラーのアスペクト
チャート・ルーラー金星は水瓶座２５度にあります。
牡牛座２４度の火星と９０度（スクエア）
山羊座２６度の土星と３０度（セミセクスタイル）
になっています。
海王星・月・小惑星ヴェスタ、ジュノー、ドラゴンポイントがクロス
双子座１６度ドラゴンヘッド・１７度月
魚座２０度海王星
射手座１７度ドラゴンテイル・射手座１８度ジュノー
乙女座１８度ヴェスタ
がグランドクロスを形成しています。
女性的な惑星（海王星・月）と小惑星（ジュノー・ヴェスタ）が形成する柔軟宮のグランドクロスです。
MC（山羊座３０度）に最も近い惑星は土星（山羊座２６度）ですが、山羊座２６度のサビアンシンボルは「水の妖精」になります。
この水星逆行終了後、２月２５日に、金星が魚座入りします。
金星が魚座入りすると、牡牛座天王星と水瓶座金星のミューチュアル・レセプションの形がなくなり、ファイナル・ディスポジターが海王星になります。
また、金星は魚座で、エグザルテーションという、品位が最も高い位置にきます。
個人の感情をあらわす月のアスペクトの多さなどからも、エレメントでは「水」（感情）が強調される形になります。
２月１８日に太陽が魚座入りして、水瓶座ステリウムが少しずつ緩んでいく過程では、月、魚座の金星、海王星が強調される形になり、エレメントでは感情を意味する「水」が強調されています。また、柔軟宮の強調もあるように思います。
２月２５日のホロスコープ読みと同じような意味になってきますが、「個人の感情が変化する」というものが読めます。
この「変化する」というのは、何かをスタートさせる変化、というよりは、今までの形のメンタリティーが崩れるような形で変化していく、というようなものになりそうです。
