クロノスとカイロス

西洋占星術のホロスコープ読みを中心とした占いのブログ

唯物論と唯心論、天動説と地動説

心(人間の意識)とはなんだろうか、と考えたことはないでしょうか? 心に対する考え方には、唯物論と唯心論という二つの考え方があるのです。

唯物論(ゆいぶつろん、英: Materialism、独: Materialismus)とは、 観念や精神、心などの根底には物質があると考え、それを重視する考え方[1]。対義語は唯心論(ゆいしんろん、英: Spiritualism)で、精神のほうが根源的で、物質は精神の働きから派生したとみる。

唯物論(ウィキペディア)

 

唯物論では、心は物質の化学反応(例えば、脳に電気信号が流れることによって起こる反応)と考えます。

現在では、こういう見方が科学的な見解ということになっています。

これは、今の時代を生きている私たちにとって趨勢的な物の見方なので、理解しやすい考え方です。

 

・唯心論とは何か

対義語として挙げられている「唯心論」ですが、これが理解するのが、ちょっと難しい。

ある本によると、「物質は「念の映像(こころのかげ)」にすぎない」と考えるのが唯心論だと書いてありました。

 

たとえばですが、Aというものが物理的に存在します。しかし、私がそういうものは存在していないのだと認識しているとします。 とすると、私にとっては、Aは存在していない、ということになる、という考え方なのだと思います。物体Aは、物理的には存在するけど、私にとっては存在しないということです。

つまり、私の認識がすべてであって、物理的にそれが存在しているかとは関係がない、と考えるんだろうと思います。 もっというと、物体Aがあるかないかにかかわりなく、私が「あると思うものはある」、「ないと思うものはない」ということになります。 これが「物質は心の影である」という意味なんじゃないかと私は思っているのです。

 

占星術での太陽が意味するもの

中世の時代には、天動説と地動説という二つの考え方があったのだそうです。 ご存じかもしれませんが、天動説というのは、地球が中心で太陽が地球の周りをまわっているのだ、という考え方、地動説というのは、太陽が中心で、地球は太陽の周りをまわっているのだ、という考え方です。

天動説=地球が中心で、他のものは私を中心に回っている。自分の認識が中心で、物体がどのように運動しているかは私の認識が決める。

地動説=中心は太陽で、自分は太陽の周りを回っている。惑星の運動は客観的な物理法則で決められる。

こう考えると、天動説=唯心論、地動説=唯物論みたいな感じがします。 占星術ホロスコープは太陽がぐるぐる動いているので、天動説で考えた星の動きです。

なので、私から見た星の動きはどうなのか?ということになります。 ただ、太陽は中心で、地球が回っているのだ、となれば、ホロスコープの太陽は、観測地点である地球を表している、ということになります。

 

・量子デコヒーレンスという謎の現象

デコヒーレンスはなぜ起こる?量子の”観察者効果”とは

量子の世界には、観測者効果というのものがあるのだそうです。観測者がいることによって、観測結果が変わる、というのものです。 私がAを観測(認識)している場合と、Aを観測(認識)していない場合で、Aの振る舞いが違う、というのは、なんとも面白そうな話ですが、唯心論みたいな考え方に似ているな、と素人なりの感想を持ったところであります。

 

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