人間は自分の思考をコントロールできない
長いこと生きていると、いろいろ嫌なことを思い出してイライラしたりとか、考えなくてもいいようなことをわざわざ考えて不安になったりとか、そういうことが増えるような気がします。
余計なことを考えないとか、心を静かに保つとか、言葉でいうのは簡単ですが、実際にやってみるとなかなか難しいものです。
なぜ難しいかというと、人間は思考を自分でコントロールできないからなのです。
たとえば、何かの瞬間にふっと何かが思い浮かんだり、突然昔のことを思い出したして、感情などに影響を与えることがあります。
瞑想というのをやってみても、ある程度時間がたつと、ふつふつとどこかから何かが思い浮かんで考えてしまったりします。
人生における大きな決定も、意外にちょっとした思い付きとかふっと思い浮かんだ考えとかで決まってしまうこともあるぐらいです。
イライラする考え、不安になる考えというのは、考えれば考えれるほど、思考が増幅されてきて、最初はなんでもないような種のようなイライラや不安がどんどん成長していくものです。
呼吸を整える
このような思考を止める方法というのがあります。
私がやっている方法は、一つは、「倍音声明」というものです。
これは成瀬雅春さんというヨーガ行者の方の本で、ほかにもいろいろな本を出しておられます。方法は、簡単で、「ウー」「オー」「アー」「エー」「イー」の母音をそれぞれ数分ずつ声を出しながら、瞑想するという方法です。
↑の本は付属CDがあって、それを聞きながら声を出しながら瞑想する、という方法です。
本を買うのがあれだったら、↑のYOUTUBEの動画を聞きながらやるのもいいかもしれません。CDもこんな感じのものです。
瞑想とかヨーガの本を読んでみると、呼吸を整えることの大事さがよく書いてあって、要諦は「ゆっくり吐くこと」なのだそうです。
例えば、4秒吸って、4秒止めて、8秒吐く、というような感じです。
特にイライラしているときや、不安なことが多いときは、呼吸を整えるだけでかなり気分が落ち着きます。
真言宗に伝わる「阿字観」という瞑想法があるのですが、その中に「阿息観」というものがあり、これは「アー」と声を出しながら瞑想するというものです。
この瞑想法は声を出すので、周りに人がいるとやりづらいのですが、10分ぐらいやってみると、気分がすっきりします。
