クロノスとカイロス

西洋占星術のホロスコープ読みを中心とした占いのブログ

アニマ・ムンディーの話やテーマ・ムンディーのホロスコープ

いろいろな占星術の本を読んでいると、時々「アニマ・ムンディー」(世界霊魂)という言葉を見かけることがあります。
これは「世界霊魂」とか「宇宙霊魂」などと訳されいて、世界は一つの魂である、という哲学者プラトン発祥の神秘的な思想です。

カルデア人の順列では、1ハウスを土星、2ハウスが木星、3ハウスを火星、4ハウスを太陽、5ハウスを金星、6ハウスを水星、7ハウスを月、8ハウスを土星、9ハウスを木星、10ハウスを火星、11ハウスを太陽、12ハウスを金星が支配するとされています。
このカルデア人の順列(カルディアン・オーダー)は、今のカレンダーのもとになっています。
また、グノーシス派の宇宙観、生命観では、人間はもともと一つの魂のようなものから、時間と空間に区切られた世界に分割して生まれてくる、という考え方があり、誕生を表す1ハウスを時間と空間の神であるクロノスを守護神とする土星が支配している、とする考え方もあります。

 

アニマ(anima)

アニマ・ムンディーはラテン語で、「anima mundi」と書くそうで、animaは「生命」とか「魂」という意味で、なんと「アニメ」の語源なのだそうです。

心理占星術などに興味がある方は「アニマ」や「アニムス」という言葉は聞かれたことがあるかもしれません。

「アニマ」というのは、その人の中の女性性のことで、男性であってもその人の中の女性的な部分のことを指しています。アニマはホロスコープの中の金星があらわしているとされています。

「アニムス」は、その人の中の男性性のことで、女性であってもその人の中の男性的な部分のことです。ホロスコープでは火星がアニムスを表しています。

このあたりのことは、「占星学」(リズ=グリーン著)に詳しく解説されています。内容はかなり難しめなので、占星術をかなり深く勉強している人向けの内容です。 

私は、「アニマ・ムンディー」という言葉を、鏡リュウジ先生の「タロットの図像学」という本で知ったのですが、それはタロットカードの「世界」の解説に書かれてありました。

アニマ・ムンディー、すなわち、世界の霊魂とみなしている。
これは、ヘルメス思想など見られる考え方で、この世界全体がひとつの生きた霊魂だとする考え方だ。
アニマはラテン語で魂を意味するが、このアニマという言葉が女性形であることに注目しよう。自然の霊魂は女性だったのだ。
「タロットの図像学」132ページ

アニマという言葉は、女性形の言葉だそうで、地母神的なものを連想できます。
これと似た考え方に「ガイア仮説」というものがあります。これは地球は一つの生命体であるという考え方です。

ガイア理論 - Wikipedia

ムンディー(mundi)は世界という意味になるそうです。

 

テーマ・ムンディー

 

秘教的な占星術では、テーマ・ムンディーというホロスコープがあります。
これは、聖書では、世界が天地創造の4日目の出来たことに由来するホロスコープです。

ja.wikipedia.org

 

このテーマ・ムンディーのホロスコープは、ASCが蟹座0度(夏至)で、ICが天秤座0度(秋分)、DSCが山羊座0度(冬至)で、MCは牡羊座0度(春分)になっています。

今年の夏至の記事で、2020年の夏至のことについて書いたのですが、2020年は夏至の日が蟹座1度(蟹座0度台)で新月で、日食でした。
これはテーマムンディーでいうところのASCで起きた日食だったということになります。
牡羊座0度(テーマ・ムンディーではIC)はエリーズポイントと呼ばれていて、特別に強い位置とされています。

なにかとりとめのない文章になってしまったのですが、こういうなにか不思議な古代の思想というのがあったりします。

hiyoka-rsh.blog.jp

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