クロノスとカイロス

西洋占星術のホロスコープ読みを中心とした占いのブログ

インド占星術のホロスコープの見方(簡単なまとめ)

インド占星術の研究を本格的にやってみようと思い、記事を別建てにしてみました。
今度から、少しずつインド占星術のことも書いていこうと思います。

「インド占星術と運命改善法」という本を読んで勉強しているのですが、以前から本で読んでいたヨーガの成瀬雅春さんのお弟子さんが書かれている本のようで、いろんなことはつながっているなあ、と改めて思いました。 

 

チベット仏教イスラム神秘主義など多くの昔の思想では、「夢」(寝ている間に見る夢)が、神秘の世界への入り口である、としているところは面白いところです。

 

インド占星術ホロスコープの見方

インド占星術は、①星の状態、②アスペクト、③ヨーガという三つの主要要素があるということがわかりました。

 

① 星の状態

西洋占星術では、在住しているサインやハウスを見ますが、インド占星術では、在住しているハウスと支配しているハウスに注目する、という違いがあります。
在住しているハウス、支配しているハウス、品位という三つの要素を見るようです。

それぞれのハウスに在住している場合と支配している場合で意味があるので、それにあてはめてみていく、という感じです。

トリコーナ(1,5,9ハウス)・・在住、支配ともに「幸運」
ケンドラ(1,4,7,10ハウス)・・在住/吉凶とも強く出る、支配/吉凶を中立化
ウパチャヤ(3,6,10,11ハウス)・・在住/苦難と改善、支配3,6,11は凶
ドシュタナ(6,8,12ハウス)・・在住/凶、支配6は凶、8,12は中立
マラカ(2,7ハウス)・・在住/寿命に関係する

あと、ヴァルゴッタマという位置にあると高揚と同じように扱うとか、ガンダータという火と水のサインの境目にある場合は、状態がとても悪いとみる、などのルールもありました。

それぞれサインと度数から決めれているので、伝統占星術に似ています。

ムリチュバーギャ、ガンダーンタ

② アスペクト

インド占星術アスペクトは、度数は関係なくて、どのハウスに星があるか、そのハウス同士はどういうアスペクトになるか、という見方をします。

あと、アスペクトは、

星座交換(ミューチュアルレセプション・支配星を交換している)
コンジャンクション(同じハウスに星がある)
相互アスペクトオポジションの関係にある)
片側アスペクト(火星、木星土星だけにあるアスペクト

という種類があります。
西洋占星術に詳しい方なら、片側アスペクト以外はすぐにわかると思いますが、片側アスペクトはインド占星術特有のルールです。
火星、木星土星は、相互アスペクトオポジション以外)にもアスペクトを形成します。

火星・・4番目と8番目のハウス(蟹座と蠍座の位置)
木星・・5番目と9番目のハウス(獅子座と射手座の位置)
土星・・3番目と10番目のハウス(双子座と山羊座の位置)

私は、ナチュラルサインの位置で覚えました。

インド占星術では、5ハウス、9ハウスはトリコーナという最もいい意味のハウスになるとか、3ハウスは凶ハウスで、10ハウスは山羊座の位置だから土星とか、4ハウスはケンドラ(吉凶ともに激しいという意味)で、8ハウスは蠍座の位置だから火星というような感じで覚えるとすぐ覚えられると思います。

 

③ ヨーガ

ヨーガは完全にインド占星術特有の見方になります。
ヨーガという星とハウスの組み合わせを持っているかどうかを見る、ということになります。

代表的なヨーガは、ラージャ・ヨーガ(王者のヨーガ)、ダーナ・ヨーガ(富者のヨーガ)があります。

 

ラージャ・ヨーガ

ラージャ・ヨーガは、トリコーナ・ハウス(1,5,9ハウス)の支配星とケンドラ・ハウス(1,4,7,10ハウス)の支配星が星座交換、コンジャンクションアスペクトによってコンビネーションを形成する場合に、成立します。
ラージャ・ヨーガが成立する場合、成立する数だけでなく、形成する惑星の傷つきや在住するハウスも見る必要があります。
単独の星がラージャ・ヨーガを形成する場合、「ラージャ・ヨーガ・カラカ」になります。

ラージャ・ヨーガ・カーラカ | インド占星術の広場 ダルシャナ

 

ダーナ・ヨーガ

ダーナ・ヨーガは、「収入・富」を意味する2,11ハウスの支配星と「徳」を意味するトリコーナ・ハウス(1,5,9ハウス)の支配星がコンビネーションを形成する場合に成立します。

そのほかにも、

ヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガ(逆転のヨーガ)
ガージャ・ケーサリィ・ヨーガ(学者のヨーガ)
アリシュタ・ヨーガ(不幸のヨーガ)
ケーマドルヨ・ヨーガ(孤独のヨーガ)
パンチャ・マハー・プルシャ・ヨーガ
グル・チャンダラ・ヨーガ(木星が傷つく)
チャンドラ・マンガラ・ヨーガ(月と火星)
シャカタ・ヨーガ(辛労辛苦、骨折り損、他者から嫌われる)
シュバ・カルタリ・ヨーガ

などなどがあり、数は千以上もあると言われているそうです。

 

現在のホロスコープを見てみました

2021年6月6日のホロスコープを例に見てみました。

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作成:インド占星術ホロスコープ(チャート)|インド占星術(ジョーティッシュ)研究プロジェクト・Jyotish Research|アーユルヴェーダライフ

赤い字の星は逆行中です。

まずは品位です。
火星は蟹座なので、西洋占星術ではフォール、インド占星術では減衰になります。
土星山羊座なので、ドミサイル、インド占星術では、定座です。
そのほかにも友好・敵対などの分け方もあります。
今日は、おおまかにしか見ないので、火星の状態が悪く、土星が強いという部分だけ見ます。

在住支配とみてみると

太陽・・在住11、支配2 →11室在住で、やや悪い(やや悪い)
月・・在住10、支配1 →1室支配で良い(良い)
水星・・在住11、支配3,12 →11室在住でやや悪い、3室支配で悪い(悪い)
金星・・在住12、支配4、11 →12室在住で悪い、11室支配で悪い(とても悪い)
火星・・在住1、支配5,10 →1室在住で良い、5室支配で良い(とても良い)
木星・・在住8、支配6,9 →8室在住で悪い、6室支配で悪い
              逆転形成(とても良い)/9室支配(とても良い)
土星・・在住7、支配7,8 →7室在住で悪い、7室支配で中立(中立)

 

アスペクトを見てみると、

牡羊座10ハウス月と蟹座1ハウス火星が星座交換
牡牛座11ハウス水星と双子座12ハウス金星が星座交換

1ハウス(月/火星)・・土星
2ハウス(太陽)・・木星
3ハウス(水星)・・なし
4ハウス(金星)・・月、火星木星土星
5ハウス(火星)・・太陽、水星
6ハウス(木星)・・金星
7ハウス(土星土星)・・火星
8ハウス(土星木星)・・火星
9ハウス(木星)・・土星
10ハウス(火星/月)・・なし
11ハウス(金星/太陽・水星)・・なし
12ハウス(水星/金星)・・木星
カッコ内は(支配星/在住星)

となっています。4ハウスにアスペクトがとても多いので、強調されていると読めます。4ハウスは「母親、家庭、土地、不動産、乗り物、家具、基礎的教育、農業、胸部、肺」という象意になります。

 

ヨーガを見てみると、

ラージャ・ヨーガを形成しているのは、
火星が5室支配と10室支配なので、ラージャ・ヨーガ・カラカ
1室支配星月と10室支配星火星が星座交換
5室支配星火星と7室支配星の土星が相互アスペクト
7室支配星土星が1室支配星の月に片側アスペクト
などがあります。片側アスペクトをみると、結構たくさん形成されていそうです。

最も星が強いのは木星なのですが、ラージャ・ヨーガを形成する星にならないのがポイントかもしれません。

 

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