2021年の惑星逆行の表を作ってみました。
今日は、鏡リュウジ先生の「オルフェウスの卵」という本を読みました。
自我の一神教
本当にいろんなことが書いてあって面白かったのですが、「自我の一神教」という言葉が心に残りました。
現代では、人生は主体的に自分の意志で動かせるし、そうすべきだ、と考えられていますが、その考え方のことを指しているのだそうです。
運命と自由意志
以前読んだ、リズ・グリーン「占星学」という本には、運命と自由意志を二項対立的に捉えること自体が間違いで、それは実際には一体のものだということが書いてありました。
どういうことかというと、例えば人間は生れ落ちる環境によって、その後の人生の選択肢がある程度決まってきます。
理屈の上では、生れ落ちた時点では無限の可能性がある、とは言えますが、実際には親や生まれ育つ環境、自分では選べないものによって、その後の人生は決定的な影響を受けるといえます。
つまり、その後、その人が自由意志で選び取っていると思っているものでも、実際には、生まれ育った環境で培われた価値観の影響を強く受けているともいえるので、実際にそれは自由意志なのか、という問題もある、ということなのでしょう。
運命や星の影響などを持ち出さなくても、特に性格形成などの面では、生まれ育った環境の影響は大きいといえるので、その後の人生は、自己決定のみで左右されるわけではないということは明確に言えます。
ある人にとっては意味のある時間(クロノスとカイロス)
「クロノスとカイロス」という時間の神の話もありました。
クロノスは定量的な時間、1時間なら1時間という感じの時間で、カイロスというのは、特別の時間、ある人にとってはその時間は1時間ではあるが、ただの1時間ではない、というそういう種類の時間のことです。
ユングの共時性(シンクロニティー)の話と結び付けられていて、共時性はわかりやすく日本語に直すと、「意味のある偶然」、「意味のあるインパクトのある出来事」と説明されていました。
カイロスはある意味で、ユングの共時性のことで、ホロスコープはそのカイロスの時間を見張っているのだ、という言葉には、なるほどなあ、と思わされました。