大会合が風のサインで起こる
占星術のホロスコープなどに興味のある方ならご存じかもしれませんが、2020年12月22日に、約20年に1度起こる木星と土星が重なるコンジャクション(通称:グレートコンジャクション)が起こります。
しかも、このグレートコンジャクションは、風のサインである水瓶座の1度で起こるのです。
このグレートコンジャクションが起こるサイン(火、土、風、水)は、約200年間ごとに移動します。
これまで、グレートコンジャクションは、1842年以来ずっと土のサインで起こっていましたが、2020年からは約200年間、風のサインで起こる、という大きな変化が起こるのです。
1842年から2020年までの時代について考えてみると、その直前は、
1776年アメリカ独立(アメリカ独立戦争/フランスの参戦)、1789年、フランス革命(フランス)、ナポレオンの登場 (ナポレオン/ナポレオン=ボナパルト/ナポレオン1世)などの政治的動乱期でした。
1830年代からは、産業革命が本格化し、蒸気機関などが発達しました。(産業革命)
1842年から2020年という時代は、今のような議会制民主主義(王政の打倒)、資本主義(市民社会の台頭、貴族、王族の衰退)に価値が置かれた時代だったのかもしれません。
2020年12月21日3時21分のホロスコープ
惑星が1室~6室の間におさまっています。
主観や個人を表す部分に集まっていることになります。
ASC 蠍座15度
副支配星 火星 牡羊座24度
OOB 水星 赤緯 -25度
1ハウスにある天体 金星 射手座8度
ファイナル・ディスポジターを見てみると
山羊座太陽・水星・冥王星→水瓶座土星→牡牛座天王星→射手座金星→水瓶座木星
になっていています。
1 支配星・冥王星 山羊座24度
支配星・冥王星(山羊座24度)のサビアンシンボルは、「修道院に入る女」です。
2020年は木星、土星、冥王星が山羊座にいたので、ルーラーかファイナルディスポジターに山羊座の惑星があることが多く、この山羊座24度のサビアンシンボルもよく見ました。
このサビアンシンボルは、一般社会から隔絶した場所に入っていく、という解説もあります。スタロクさんのサイトでは、精神的なことに重きをおく、という解説をしておられます。
日本人的に考えると、「出家する」というようなイメージかもしれません。
松村潔著「サビアンシンボル」では、修道院を社会システムが目立たないように用意した脱出口、「精神の治外法権領域」としています。
蠍座の副支配星は火星ですが、火星も牡羊座24度にあり、冥王星とスクエアになっています。
「豊穣の角」というのは、本によっては、「コーヌコピア」と訳されています。
「開いた窓」は異世界との接触をあらわしており、「コーヌコピアの形に舞い上がったカーテン」は、異世界からの風によって知らせをうけとる、というような解釈もできるようです。
冥王星と火星がスクエアになっているところから考えてみても、超人的な力というイメージがありますが、サビアンシンボルは精神的なものや異世界とのつながりしめしているので、そのようなものがかなり強い形で影響をあたえるのかもしれません。
2 木星と土星がコンジャクション、しかもパラレル
木星と土星は水瓶座1度でコンジャクションです。両天体とも赤緯20度で、ほぼぴったりのパラレルです。
12月22日近辺の日に、木星と土星が見えれば、ほぼ重なって見えそうです。
かなり力の強いコンジャクションだといえます。
サビアンシンボルは、「古いレンガ造りの伝道所」です。松村潔著の「サビアン占星術」では、「共時性的な出来事の象徴」と解説しています。
「理想を実現するには場所は関係なく、ただその理想に共鳴し、受け継ぐ人間がいればよいと考えるのです」とあります。強く理想を打ち出すサビアンシンボルといえます。
3 水星が山羊座2度でOOB
木星と土星も水瓶座に入ったとたんに、コンジャクトしますが、同時に太陽と水星も山羊座に入りたての場所にあります。
水星はOOB(out of bounds)になります。
2020年12月21日は冬至なので、太陽の赤緯が低いのですが、水星も低くなっています。
そういえば、2020年6月21日は、夏至の直後に蟹座新月・金環日食がありました。
冬至→グレートコンジャクション
と少し相似性があるような気もしました。
4 1室金星・射手座8度
1室の惑星は力が強いとされていますが、サビアンシンボルは、「岩の内部で形成されているもの」です。
水瓶座1度、山羊座24度、山羊座2度、射手座8度は共通して、「前の度数で経験した集団や規律から脱退する」という意味があるみたいで、これから200年続く風のサインでのグレートコンジャクション、水瓶座1度のグレートコンジャクションという意味を強めているように読めました。